法人成り・・法人会社設立のメリット
これから「事業保険の返戻金をリフォーム費用に充当する」というお話をしますが、その前提となるのがオーナー様の賃貸経営が個人事業主としてでなく、会社組織であるという点です。さまざまなメリットから、個人事業主として賃貸経営をやってこられた方が管理会社を立ち上げられるという例が多くあります。これを「法人成り」といいます。
事業保険の節税効果
会社が契約者になって、社長を含め役員の生命に対してかける保険のことを事業保険といいます。ご家族で賃貸経営を行う際にも、保険をかけておくことで(契約形態は契約者が法人・被保険者が社長および役員・受取人が法人)、急死の場合にお金が入り、会社が継続して運営できます。支払う保険料の経理処理は通常、損金扱いできます。個人事業主の生命保険料は費用化できませんから、まずこの部分で節税できます。
解約返戻金は雑収入に
個人で入る生命保険と同様に事業保険にも満期に返戻金が受け取れるものがあります。この才の返戻金は雑収入になります。例えば毎年100万円の保険料を支払い、5年後にはその9割が戻る事業保険の場合、400万円が雑収入となります。雑収入は他の収入と合わせて課税対象となります。
返戻金をリフォームに充当。これで節税!
この返戻金をリフォーム費用に充当することで、雑収入はリフォーム費用と相殺されてゼロとなり、課税されません。保険料の支払いも費用計上し、解約時の返礼金も課税されないのです。大きな金額が必要なリフォームもこのように形でお金を捻出することが可能です。結果として事業保険が修繕積立金のような形になっているわけです。
なお、最初から解約のみを前提にした保険加入は損金への算入が否認されることもあるようなので、ご加入に際しては保険のエキスパートに相談していただくのが一番です。