日影規制(具体的な内容)(ひかげきせい(ぐたいてきなないよう))
日影規制は、日影規制の対象区域にある「一定以上の高さ」の建物を対象にする。
対象となった建物について、その建物の外側に10メートルの範囲内で建物の影が映る時間を計算し、その時間が一定時間以内におさまるように建物の高さが制限される。
従ってこうした計算方法で計算した結果、一定時間を超える日影が発生すると判明した場合には、建物の設計を変更しなければならないとされている。
日影規制の対象区域であっても、実際に日影規制の対象となるのは「一定以上の高さ」の建物だけである。この対象となる建物は用途地域ごとに決められており、具体的には次のとおりである。
1)第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域
軒の高さが7メートルを超えるもの、または地上3階建て以上であるもの
2)第1種低層住居専用地域および第2種低層住居専用地域
建物の高さが10メートルを超えるもの
3)第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域
建物の高さが10メートルを超えるもの
このように2階建ての住宅であれば、通常は上記1)から3)に該当せず、日影規制とは関係がないのであるが、3階以上の一般住宅や共同住宅は日影規制が適用される場合が非常に多いと考えられるので、建築設計の段階で日影規制をクリアするよう注意することが必要である。